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月別アーカイブ: 2025年5月

建物の基礎部分の点検と補修

皆さんこんにちは! 株式会社龍栄、更新担当の那須です。

本日は「建築メンテナンス講座」第6回として、「建物の基礎部分の点検と補修」についてお届けします。

建物の基礎は、構造全体を支える非常に重要な部分です。目に見える場所ではないため、普段はあまり意識されませんが、ひび割れや沈下などのトラブルが起きると、建物全体に影響を及ぼす恐れがあります。長く安全に暮らすためにも、基礎部分の定期的な点検と適切な補修が欠かせません。

◆ 基礎の劣化がもたらす影響 建物の基礎部分が劣化すると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 室内の床が傾いてきた
  • ドアや窓の開閉がしづらくなった
  • 外壁に亀裂が入っている
  • 雨が降ると地面と接する部分に水が溜まる

これらはすべて、基礎部分の沈下やひび割れ、水の浸入などが原因で起こることが多いです。早期の対応が重要です。

◆ 基礎の主なトラブルと対策

【ひび割れ(クラック)】 乾燥収縮や地盤の動きなどにより発生。幅0.3mm以上のひび割れは構造上の問題となる可能性があるため、補修が必要です。

【不同沈下】 地盤が不均等に沈むことで建物が傾く現象。軽度であれば調整可能ですが、重度の場合は地盤改良などの大規模工事が必要になることもあります。

【防水性の低下】 基礎に水が染み込みやすくなると、内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを破壊する恐れがあります。止水材の注入や外側からの防水塗装などで対応可能です。

◆ 点検のポイント 基礎部分の点検は、以下のようなポイントを押さえて行いましょう。

  • ひび割れの有無、幅、長さの確認
  • 水の溜まりやすい箇所のチェック
  • コンクリート表面の剥がれや風化の状態
  • 基礎周辺の雑草や植木の根の侵入

定期的な点検により、早期発見・早期対応が可能になります。特に築10年以上経過した建物では、年に1回の目視点検をおすすめします。

◆ 補修方法について 軽度のクラックであれば、エポキシ樹脂やセメント系材料を用いた注入工法で補修できます。 深刻な場合は、外周部の掘削、防水層の再施工、地盤改良工事などが必要となることもあります。専門業者による診断と施工が不可欠です。

次回は「床下の湿気対策と換気の重要性」についてお届けします。基礎と並んで建物を支える床下環境にも、快適な住まいを守るための工夫が必要です。どうぞお楽しみに!

株式会社龍栄では、建築メンテナンスや防水工事に関わるスタッフを募集中です。 経験・未経験問わず、熱意のある方を歓迎します!

詳しくは求人ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

ベランダやバルコニーの防水メンテナンス

皆さんこんにちは! 株式会社龍栄、更新担当の那須です。

本日は「建築メンテナンス講座」第5回として、「ベランダやバルコニーの防水メンテナンス」についてお届けします。

ベランダやバルコニーは、日常的に使うスペースでありながら、屋外に面しているため風雨や紫外線の影響を大きく受ける場所です。ここが劣化すると雨漏りや建物内部への浸水といった深刻なトラブルに繋がる恐れがあります。だからこそ、定期的な防水メンテナンスが非常に重要なのです。

◆ なぜ防水が必要なのか? ベランダやバルコニーの床面には、防水層と呼ばれる水を通さない膜が施工されています。この防水層があることで、雨水が建物内部に浸入するのを防いでいます。しかし、経年劣化により防水層が傷んでくると、亀裂や浮き、剥がれが発生し、水漏れの原因になります。

特に、ベランダの下に部屋がある構造の住宅では、水漏れが天井から発生し、クロスのシミやカビ、場合によっては電気系統への悪影響を及ぼすこともあります。

◆ 劣化のサインを見逃さない 以下のような症状が見られたら、防水層の劣化が進んでいる可能性があります。

  • 表面にひび割れや剥がれがある
  • 床面に水たまりができやすい
  • 排水口の詰まりや流れが悪くなっている
  • 表面がベタベタ・粉っぽくなっている
  • 苔やカビ、藻が繁殖している

これらを放置しておくと、雨漏りだけでなく構造材の腐食など、修繕費用の高額化にも繋がってしまいます。

◆ 防水工事の種類と特徴

【ウレタン防水】 液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を作る工法で、複雑な形状にも対応可能。費用も比較的安価で人気があります。

【FRP防水】 ガラス繊維を混ぜた樹脂で防水層を形成する方法で、硬化後は非常に頑丈。耐摩耗性に優れ、戸建て住宅のバルコニーなどによく使われます。

【シート防水】 塩ビシートやゴムシートを接着する工法で、施工が比較的早く済みますが、下地の状態によっては不向きな場合もあります。

◆ 定期的な点検・メンテナンスが鍵 防水層の耐用年数は10〜15年程度とされていますが、使用環境によって差があります。施工後5年目を目安に、一度専門業者に点検してもらうことをおすすめします。

点検では、防水層の状態や排水口の機能、ひび割れの有無、下地の状況などをチェックし、必要に応じて補修や再施工を行います。

◆ 日常のケアも大切です

  • ベランダに重い物を置かない
  • 排水口を定期的に掃除する
  • 水が溜まりやすい場所をチェック
  • 植木鉢の下などに湿気がこもらないように注意

これらのちょっとした心がけで、防水層への負担を減らし、寿命を延ばすことができます。

次回は「建物の基礎部分の点検と補修」について解説予定です。目に見えにくい部分だからこそ、見逃せないポイントをお伝えします。ぜひお楽しみに!

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